2021年7月25日(日)15時から、本堂にてコロナ感染症対策をした上で写仏の会を開きました。
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
今回は皆さんもよくご存知の不動明王(ふどうみょうおう)です。親しみをこめて「お不動さん」という呼び方のほうが聞いたことがあるかもしれません。
不動明王は各地各宗派に伝えられているので、日本全国でお参りすることができますが、まずこの忿怒(ふんぬ)のお顔が特徴的です。
国宝として伝わる不動明王もあって、有名な仏像は青・赤・黄のお不動さんです。
それぞれ伝えられているのは、京都青蓮院(しょうれんいん)、高野山金剛峰寺(こうやさんこんごうぶじ)、滋賀県三井寺(みいでら)です。
黄不動さんは立っている姿なので、今回の写仏は青不動さんか赤不動さんですね。青不動さんには火の鳥(迦楼羅かるら)が背面の炎の中に隠れていますので、赤不動さんかもしれません。
真言宗、天台宗に伝わる密教において大切な大日如来(だいにちにょらい)の化身と言われています。
煩悩を断ち切るための剣と、悪を縛り上げて人々を救いとるための羂索(けんさく)という縄を手に持っています。
なかなか仏の教えのほうを向いてくれない人びとを、力ずくでも振り向かせようとしているのが不動明王です。
ちょっと強引なやり方に聞こえますが、順縁(じゅんえん)・逆縁(ぎゃくえん)のいずれのご縁であったにしても、仏の教えに触れてほしいという願いの表れです。
また、仏教の信仰対象としてのお不動さんだけでなく、地域によっては土着の祭司においての信仰対象としてのお不動さんという場合もあるようです。
さて、写仏ですが、お不動さんの背中にある炎がなかなか難しかったです。この忿怒の表情というのは、何とも不思議な表情で、たいてい腹を立てている人の顔というのはあまり見ていたくないものですが、なぜかそういう不快感を感じさせない不思議な表情だなと思います。
だからこそ国宝にもなっているし、全国にも伝えられているのだろうと思いますが、お不動さんの表情はちょっと特別なものがありますね。
写仏を始める前や終わった後に雑談を少しして終了しました。
次回は8月8日(日)15時からです。
お待ちしております。
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