害虫は誰か?(ブログ)

皆さま、こんにちは。

暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?


あまりにも暑くて「殺人的な暑さ」と表現されるほどですが、近年の暑さは異常なものがありますね。

地球の温暖化が叫ばれるようになって久しいですが、ここまで暑さがひどくなると、まさにそれを実感します。


暑さが厳しすぎて、境内地にあるツツジが葉焼けしてしまいました。

あっと気づいた時には、時すでに遅し。

一株、全体が茶色くなってしまいました。

直射日光がきついんですね。

何とか隣にならんでいるツツジは助けたいと思い、水をまくことにしました。

農家さんがかぶっている首まわりにぐるっと布がついている帽子をかぶって。(ダサイと思われがちですが、これがいいんですよね。作務衣には合わないかもしれないですが(笑))


朝と夕方に毎日まき始めて、いろいろと気づくことがありました。

だんだんと水があると生き物たちが気づいて、集まってくるんです。


最初に気づいたのはハチでした。

アシナガバチがふわ~っと飛んできたので、あ、危ないと思いました。

でも私には向かってこないで、まいた水のほうに寄っていくんです。

毎日、毎日、水をまくたびに、いつも水のそばにやってくるようになりました。

シャワーの水の中に、さっとハチが入り込んで、ふわ~っと出ていって、近くの葉の上にとまって、体をゴシゴシします。

こわいと思っていたハチですが、何だかかわいいなと思います。


ほかにも、シジミチョウ、アゲハチョウも来ますし、名前までわかりませんがトンボも来ます。

先日びっくりしたのは、ねずみが来たんです。

お昼近く、11時頃だったと思いますが、物陰から何かが動いているのが目に入って、ん?と見たら、手のひらサイズのねずみが、雨水用の配管口の上にのっているマンホール状のふたの溝に溜まった水をペロペロ飲んでいました。

こっちに気づいても逃げなかったので、よほどのどが渇いていたんでしょうね。

私も暑かったので静かにその場を離れて、水をまくことにしましたが、何だか申し訳ない気持ちになりました。


こんなふうに水をまかないと植物が枯れてしまうほど地球を暑くしてしまった。

生き物が水を求めてやってくるほど、生態系を壊してしまった。

土地をコンクリートやアスファルトで固めて、生き物から土を奪ってしまった。


申し訳なくて、多少水道代がかかっても水をまいて、この東京のど真ん中で、境内地の小さな自然だけでも大切にしたいと思ったわけです。


私たちは蚊やゴキブリ、ダニなど、人間に何か困ったことをしてくる虫のことを「害虫」と表現しますが、虫からしてみたらただそこで暮らしているだけなのですが、人間の側から見ると「害をおよぼす迷惑な存在」として「排除」しようと考えます。


うちの子どもたち「ミミズ気持ち悪い!」

私「ミミズがいるから豊かな土ができて、そのおかげで地球に住めるんだよ」

うちの子どもたち「かたつむり嫌い!」

私「嫌いでもいいけど、いじめないで放っておこうね。かたつむりにもかたつむりの人生があるの。私たちが生きてるのと同じようにね」

こういうふうに説明しても、子どもたちにはなかなか理解してもらえませんが、目の前で蚊をピシャっと殺さないだけでも違うのではないかと思って、多少のかゆみは我慢しています。


でも、ここのところの暑さを思うと、こうして地球を異常な状態にしてしまったのは私たち人間のせいですし、温暖化ということを知ってもなお、「経済が…」とか「自国の利益が…」と言いながら、二酸化炭素を排出し続けているわけです。


ペットボトルの調味料は買わないで、ビンや缶の商品を選ぶ。(ほとんどがプラで、選択肢は限られているんですけどね。醤油は一升瓶にしています)

プラスチックの包装の商品を買わないで、紙で包装されている商品を選ぶ。(透明な紙製の包装紙材が開発されたらいいのに!)

化学肥料を使わない、有機肥料で育てた食物を買う。

ソーラーパネルで充電して、ちょっとしたものは充電器から電力を供給する。

などなど、自分にできる、小さな努力は続けていますが、地球の回復能力以上に地球を壊してしまえば、子どもたちに住めない地球を手渡すことになるかもしれません。


そういうことを考えていくと、本当に駆除されるべきは虫たちではなく、私たち人間のほうではないかと思えてきます。


地球とともに生きるということを忘れて、自分たちの都合のいいように地球をコントロールしようとする私たち自身の生き方をもう捨てなければいけないと思うわけです。

この厳しい暑さやゲリラ豪雨や自然災害は、そういう私たちの生き方を見直す必要があることを教えてくれていると思います。


地球のためにできること、ちっぽけな一人にできることを、コツコツと。

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